お肌トラブル&ケア

妊娠している時期や赤ちゃんのお肌のトラブルにはどんなものがあるの?
お手入れはどうしたら?
この時期におこりがちなトラブル別にまとめてみました。

  • マタニティのお肌トラブル
  • 赤ちゃんのお肌トラブル

妊娠線っていったい何?予防するには?

妊娠線ができるしくみ

皮膚は表皮、真皮、皮下組織から成り立っています。 妊娠して腹部が大きくなるにつれて表皮は伸びることができますが、真皮や皮下組織の一部は伸びにくいため亀裂が生じ、 赤紫色の線状斑が現れます。
これは結合組織の張力が大きすぎる、あるいは「脂肪、太りすぎ、妊娠中の組織の伸張」が原因で弾性素とコラーゲン繊維の亀裂が起きる状態になります。 特に妊娠線が痛むことはありませんが、かゆくなることがあります。予防法としては強くかきこわしてしまわないようにしましょう。
また下腹部、乳房、太もも、臀部など脂肪のつきやすい部分にも妊娠線は現れます。 1本の線幅2~3mmで、長さ5cm程度で、触ると周囲の皮膚よりへこんでいます。妊娠線は産後、赤紫色の妊娠線が薄くなり白色に変わっていきますが、光にあたるとテカリがでたり、産前のお肌にもどることはありません。 早めの予防を心がけましょう。

縦に何本も出たたくさんの赤い線が妊娠線。できたての頃は赤紫色で、時間の経過とともに白っぽくなってきます。上の写真のように、産後目立たなくなってきますが、1度できてしまったら決して消えることはありませんので予防が大切です。

2.妊娠線ができる時期とタイプ

妊娠初期以降、またはつわりが終わり急激に体重が増加する頃に出始める傾向があり、少し見えにくい下腹部あたりに出始めます。
またこの時期は乳房や太ももにも妊娠線(赤い線)が出ることがあります。乳房にできる妊娠線は乳輪を中心に放射状に現れやすく、太ももも同じく放射線状になります。 皮下脂肪などが厚いと皮下組織の弾力性がなくなるので妊娠線が出やすく、また小柄でおなかが突き出やすい人、双胎の場合、経産婦にも出やすいといわれています。

3.妊娠線予防法

  1. バランスのよい食事を心がけましょう。
  2. カロリーの高いものは控えましょう。
  3. 体重増加は8~10kgに抑えましょう。
  4. 妊娠中毒症の予防にもなります。
  5. 妊娠線クリームでお肌を柔軟にしましょう。

皮フのトラブル

1.妊娠に伴う皮フの変化と妊娠線の関係

妊娠に伴う生理的皮膚変化には、かゆみ・かさつき・湿疹・多毛症などがあり、妊娠中はホルモンの変化により全身がかゆくなったり、カサカサや赤いポツポツができたりします。妊娠性皮膚掻痒症といい、妊婦の2~3%に認められるといわれています。
これは妊娠4~5ヶ月から出る場合があり、胎盤から分泌されるホルモンのバランスの影響があげられます。またこの時期は新陳代謝が盛んで汗をかきやすくなり、あせもになったり湿疹でかゆくなったりします。敏感肌や乾燥肌などの人も起こりやすいといえます。なかには無意識のうちにかきこわしてしまって、妊娠線が出始めるケースもあります。
産後には顔面・乳頭・乳輪・下腹部正中線、外陰などに色素沈着があり、原因は副腎皮質ホルモンの活発化などが考えられています。

2.かゆみ、かさつきなどのお手入れ方法

入浴などで皮膚を清潔に保つことや肌にやさしい綿の下着をつけるなどをおすすめします。お肌が敏感肌や乾燥肌の人は、入浴の際にやさしく身体をふいたり低刺激性 (弱酸性)のソープを使用し、入浴後すぐに保湿性の高いクリームでケアすることをおすすめします。または入浴前に専門クリームでケアすることでお肌にバリアができ良い状態に保つことができるでしょう。

参考文献

マドンナ株式会社 山田尚樹
妊娠・産褥期の皮膚の変化と美容(妊娠線予防対策を中心に)
医療専門誌:ペリネイタルケア 1997年11月発表

静脈瘤って何?

1.静脈瘤ができるしくみ

妊産婦に起こりやすい静脈瘤は子宮が大きくなると子宮のまわりの血液量が 多くなり、そのうえ黄体ホルモンのために血管壁が緩み、静脈内に血液がたま って圧迫しうっ血が起こり、こぶのようなふくらみができます。血液の流れの悪いところ、ひざの後側、ももの内側、足のつけ根などにできやすいです。

2.できやすい時期は?

ホルモンが増加し子宮が大きくなる妊娠中期以降に多く見られます。

3.予防法

  1. 長時間同じ姿勢に気をつけましょう。
  2. 足を高くして寝ましょう。
  3. 身体を冷やさないようにしましょう。
  4. 塩分を控えた食事と血行をよくするマッサージをしましょう。
  5. 血管を丈夫にするビタミンCやビタミンEなど摂取し、体質改善しましょう。

おっぱいの変化

1.大きさと母乳

おっぱいが大きくなることにより、乳腺の発達で張りを感じることがあります。また分泌物がにじむという人もいますが、これは乳腺の発達が良好の証拠です。またマッサージなどで刺激しすぎるとおなかが張りやすくなるので注意しましょう。見た目などで大きさなど個人差はありますが母乳が出ないわけではないので心配はありません。

2.乳頭の変化

ホルモンの変化などで乳頭が敏感になり、下着などに触れると痛みを感じたりかゆみ、かさつきができます。また色素が沈着して黒ずんできます。色素沈着は赤ちゃんが母乳を飲むためにくわえやすい乳頭になる準備をしています。

3.お手入れの方法

  1. バランスのよい食事を心がけましょう。
    高たんぱく質、高脂肪の食事はおっぱいが張りやすくなるので控えましょう
  2. デリケートの部分なので保湿性のある乳頭専用(マッサージ不要)のクリームでお手入れしましょう
  3. 乳腺の発達を妨げるきつい下着は避け、ソフトタイプのゆとりのあるブラジャーをつけましょう。

お顔の肌トラブル

1.シミ・ソバカス&色素沈着・吹き出物

妊娠に伴うお顔の皮膚の変化はシミ・ソバカス・肌のくすみ・吹き出物といった 肌トラブルが起こりやすくなります。またつわりでの食生活の乱れもこのような変化をもたらしています。ホルモンのバランスの変化で、メラニン色素が沈着するためにシミやソバカスが濃く目立ちまた増えたりします。出産後はしだいに目立たなくなりますので心配はありません。

2.予防法

  1. 外出時は帽子や日傘で紫外線から守りましょう。家の中でも洗濯物などの紫外線の影響はありますのでUV対策しましょう。
  2. 紫外線防止のため、専用のUVケアクリームを使いましょう。
  3. 乾燥肌に刺激を与えてしうと黒ずむ原因になるので、手でやさしく洗いまた保湿の高いクリームでケアをしましょう。
  4. バランスの良い食事を心がけ、特にビタミンCやビタミンEなどを摂取しましょう。

おむつかぶれ

1.おむつかぶれ

おむつかぶれとは、おむつが触れる部分が刺激されて起こる皮膚炎のことです。おしっこやうんちなどの刺激で炎症が起きると考えられています。きれいにしているつもりでも汚れが残っているとそこからかぶれたりします。また、おむつなどは長い時間当てていると蒸れたり、刺激されたりしますので、こまめに取り替えましょう。
おしりが赤くなってきたらお湯でお尻を洗い、よく乾かしてからおむつを当てるといいでしょう。症状がひどい場合カンジタ皮膚炎になることもあるので小児科・皮膚科で診てもらいましょう。

2.お手入れ方法

  1. お尻をつねに清潔にしましょう。
  2. おむつをこまめに取り替えましょう。
  3. おむつ替えのたびにお湯で洗うといいでしょう。
    (こすらず、軽くおさえるようにふきましょう)。
  4. 赤ちゃん専門クリームでケアをしましょう。

乳児脂漏性湿疹

1.乳児脂漏性湿疹

検診時に「乳児しっしん」とよく言われる場合がありますが、実は「乳児脂漏性湿疹」のことを言っている場合が多いようです。乳児脂漏性湿疹は生後1~6ヶ月頃まで皮脂の分泌が多い、頭やひたい、まゆ毛、鼻の周り、あごなどが赤くなったりして、次第に広がり黄色いフケ状のものがつきます。新生児では皮脂腺という分泌線の働きが盛んになり、皮脂の分泌が多く脂漏性となります。これは皮脂がかたまったもので、そのままにしておくとかさぶたのようになります。ベタベタした感じですが、かゆみはありません。但しほとんどの場合、6か月ごろまでには見られなくなります。

2.お手入れ方法

  1. 汗をよくかきますので着替えをよくしましょう。
  2. 肌にやさしい綿素材の洋服を着ましょう。
  3. おふろでは手の指の柔らかい部分で体を洗ってあげましょう。
  4. 風呂に入る前に赤ちゃん専門クリームでケアをしてあげましょう。(皮膚にバリアができて良い状態を保ちます)。
  5. お風呂でやさしく体を洗い専門ソープで洗いましょう
  6. お風呂あがりに体を拭いた後にまた赤ちゃん専門クリームなどでケアしましょう。(皮膚にバリアができて良い状態を保ちます)

3.脂漏性湿疹とアトピーとの違いは?

乳児しっしんや脂漏性湿疹またはその症状がかなりひどい場合、もしかしたらアトピーがあるのではないかと心配になることがあります。これは乳児しっしん・脂漏性湿疹だから必ずアトピーになるものではありません。但しどうしても心配の方は 次の症状が見られる場合は小児科、皮膚科、アレルギー科で診断をされることをおすすめします。耳のうしろ、口周り、顔手の関節などが赤くなったり、じゅくじゅくした感じになったり、夜中寝ている間に掻いてしまって血がでることがたびたびある場合、さらに薬や専門クリームを使用して改善してもまた症状が悪化する場合 などです。病院で血液や皮膚検査もしてくれるところもあります。とにかくあまり悩まないで、どうしても心配でしたら早めに病院で診てもらいましょう。

4.授乳中の食生活が原因の場合も?

湿疹で悩むお母さんはアレルギーなどの心配をする前に食事にも充分気をつけましょう。産後、妊娠中の反動で脂肪分や糖分などカロリーの高い食事(中華、とんかつ、てんぷら、ケーキ、チョコレート、牛乳、乳製品)摂り過ぎる傾向がありますが控えましょう。特に、母乳の出をよくするために牛乳を多量に毎日摂取する人がいますが、これもおすすめできません。できるだけ和食中心にすることを心がけましょう。

乳児湿疹・あせも

1.顔や体に見られるしっしん・あせも・ガサガサ肌

生後2~3週間から6ヶ月頃の赤ちゃんに見られ、赤ちゃんの皮膚は大人に比べて薄くデリケートで、新陳代謝などが活発なためしっしんなどができやすくなります。特に寝ている間はとても汗をかきやすいのであせもやしっしん等ができやすくなったり、体全体が常にガサガサしたりする事があります。またよだれや、食べ物の汁などがつくと皮膚が弱いので肌が赤くなったりしやすくなるので、口の周りは食後にお湯で洗ったりやさしくふいてあげる事が大切でいつも皮膚の清潔を心がけるようにしましょ う。

2.お手入れ方法

  1. 汗をよくかきますので着替えをよくしましょう。
  2. 肌にやさしい綿素材の洋服を着ましょう。
  3. おふろでは手の指の柔らかい部分で体を洗ってあげましょう
  4. お風呂に入る前に赤ちゃん専門クリームでケアをしてあげましょう。
  5. お風呂でやさしく体を洗い専門ソープで洗いましょう
  6. お風呂の中で体を拭いた後にまた赤ちゃん専門クリームなどでケアしましょう。(皮膚にバリアができて良い状態を保ちます)

赤ちゃんからのスキンケア

1.新生児からのスキンケアが大事

赤ちゃんの時期からスキンケアをすることで、将来の肌状態が変わっていきます。新生児の頃からスキンケアでしっかりうるおいを与えられた肌は、大人になってもスベスベ、つるつるで肌トラブルが少なくなります。生後1週間から約8ヶ月の間、赤ちゃんのスキンケアを継続することは、健やかな肌を保つためにはとても重要です。生まれたての赤ちゃんは、皮脂が多く分泌されるので湿疹などの肌トラブルが多いです。赤ちゃんのデリケートな肌を守るには、肌を清潔にすることと、しっかりとスキンケアを行うことが大事です。

2.どんなスキンケアをすればいいの?

生後1ヶ月頃の皮脂の分泌の多い時期は、沐浴などで肌を清潔にしましょう。生後3〜4ヶ月頃は皮脂量が少なくなり、肌が乾燥しやすくなっていきます。カサカサした乾燥肌には、保湿剤のローションやクリームで肌にしっかりうるおいを与え、お風呂上がりの後には、伸びのよいローションを塗って、肌に水分を与えて上げましょう。